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●超望遠レンズ
 超望遠レンズはふつうの望遠レンズよりも焦点距離が長いっていうことだけど、カテゴリーは時代によって変わってきてる。30年ぐらい前だと、200ミリレンズまでが望遠で、300ミリは超望遠レンズだった。たとえば、1964年の東京オリンピックのときには、300ミリは立派な超望遠だったんだ。だけど現在だと、400ミリ以上にならないと「超望遠」とは言わなくなってきてる。理由は300ミリレンズが誰でも使えるような大きさと重さになってきたのと、ネーチャーフォトやスポーツ写真で300ミリはふつうのレンズになってきたからだ。いま超望遠は400ミリ、500ミリ、600ミリ、800ミリ、1000ミリ、1200ミリ、2000ミリなどがある。また、レンズのタイプによって、ふつうの超望遠レンズ(屈折式)とミラー式超望遠レンズ(反射式)とがある。ミラー式は二枚の鏡を使うもので、コンパクトでしかも価格が安いが、レンズが暗く、また絞りを変えられないのが欠点。屈折式はすべてガラスのレンズなので大きく重く、しかも高価になってしまう。しかし、特殊なガラスを使ったものがほとんどで、シャープでレンズも明るい。


写真1 400ミリレンズに2倍のテレコンバーター(焦点距離を2倍にする補助レンズ)を付けて撮影。つまり800ミリになっているわけ。スタジアムのスポーツ写真では最低でも300ミリ、できれば400ミリ以上の超望遠レンズが必要。


写真2 500ミリのミラー式レンズで動物園で撮影。動物園でも超望遠レンズがあったほうが迫力ある写真が撮れるし、金網や柵などをボケさせて目立たなくすることができるワケだ。



●定点撮影
 同じ場所をちがう時間に写す撮影方法。極端な例をあげると、昭和初期の銀座と平成8年の銀座というようなことだ。ただ、こういう写真は誰にでも撮れるワケじゃない。で、いちばん手っ取り早いのは、同じ場所を昼間と夜間、あるいは夕暮れに写すことだ。光の具合によって、同じ場所、同じ被写体でもまったくちがう印象になるから、定点撮影はなかなかおもしろい。同じ被写体を一定の間隔をおいて撮影していくことを「インターバル撮影」っていうけど、これも一種の定点撮影。花が開花する様子だとか、昆虫の脱皮などネーチャーフォトによく使われる。カメラマンがじっと待っているわけにはいかないから、「インターバルタイマー」というアクセサリーを使って無人撮影をする。カメラによっては、このインターバル機能を内蔵してる機種もある。


写真3 ヨーロッパのとある田舎町のホテルのバルコニーから駅のまわりを昼間に撮影。まあ、どうってことはない写真。


写真4 でも、夜に同じ場所を撮影してみると、まったく雰囲気が変わって、いかにも静かな町のたたずまいが感じられた。