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6月9日 入院15日目

 深夜に立つ。
 昨日の浣腸の残りが腸に残っているらしく、尿器に小便をしようと力むと(重力の助けが得られないせいか、そうとう力まないと出ないのだ)、ミが出そうで、ちっとも小便が出来ないでいた。深夜2時頃も頑張っていたのだが無理。溜まっているのに、もう12時間以上小便をしていない。おしめをしてもらって、大便をすればいいのだが、今夜の当直看護婦は「許せん」と思っている嫌な経験をさせてくれた人もいて、絶対頼みたくない。全く子供じみてますが。
 で、自力でトイレに行く決意をし、計画を練る。幸い、近くに歩行器(なんとなく形、想像できませんか? 写真がなくてすみません)がある。あそこまで行ければ大丈夫だろう。歩行許可は10日くらいに出るらしく、少しくらいのフライングは平気だろう。しかし、臆病で理系な私は、全く腰に負担をかけずに行く方法を練る。
 キャスターの付いた物入れテーブルと、ベッドの上にかかるキャスター付きテーブルを使えばいけそうだ。
 自分の体のチェックにかかる。どこまで動かせるか、どのくらい筋力が落ちているか。
 無茶苦茶慎重に動き、一時間以上かかって歩行器に到達。腰には全く負担を掛けていない。
 しかし、トイレに着いた所で件の看護婦に発見される。
 当然止めようとするのだが、とにかく進む。大便もするつもりだったのだが、歩行器では通常便器へ行けない。車椅子用トイレは少し待ったけど空かず、結局小便だけして戻る。重力の力を借りて、ミを出さずに済んだ。
 3分で終わる予定が、看護婦がまとわりつくので倍くらいの時間がかかってしまった。
 ようやくベッドに座ると、看護婦が「早く脚を上げて下さい」という。出来るならやってる。「指図しないで下さい」と答えると、ぷいっといなくなって、二度と現れなかった。体温とか血圧とか知りたくないのだろうか。もともと、こっそり戻ってきてから呼んで、それだけは診てもらうつもりだったのだが、眠ることにした。大汗はかいているが、大丈夫だろう。汗は、腕力を使うことによる物だろうし。

 朝になり、先生に歩行を怒られ(私は歩行ではないことを主張したが、それは我ながら戯言だった)、「看護婦に指図すなと言ったんだって?」と怒られた。そうじゃないんだったら。

 この歩行は看護婦全てに知れ渡ることとなり、すっかり対応を硬化されてしまった。ごく一部の方々を除いて。
 あんまり子供じみたことはやるものではないですね。

 それから、「許せん」と思った看護婦についても書いておきます。いずれも、手術後の苦しい時期で朦朧としており、誰か、ということを特定できないでいる。病室は明るくないし、眼鏡掛けてなかったし。あの3人が、と思っているのだが。
・痛みでのたうち回っていて(臆病な私は、忙しそうで悪いしなぁ、と、なかなか頼めなかった)、もう我慢できん、と看護婦を呼んだら、「手術後は痛みますから我慢して下さい」と言い残して去る。こっちの言い分を少しは聞けっての。執刀医からは、痛みは我慢しないで薬を処方して貰って下さい。と言われていたのに。
・同じく、痛いので呼ぶと、「体温を測って下さい」と言って去る。忙しいのだろう、と遠慮して耐えていたのだが、2時間耐えても、体温は聞かれることはなかった。またナースコールしたら別の看護婦がきた。
・同じく、痛いので呼ぶと、朦朧としてあまり覚えていないのだが、私に、「話にならん」と言わせしめた看護婦がいる。
 共通して、笑顔も励ましの雰囲気もなく、私は忙しいのよ、という事務的な態度。
 どういうわけか、私には痛み止めの座薬は全く効かず、その一日4回使える筈の座薬もほとんど処方して貰えず、効く注射の方は、手術後数時間で一本(ただし、これは量が少なくてあまり効かなかった)手術後3日目に、寝てないんだから限界だと訴え、ようやく効く量を打って貰えた。これにも無茶苦茶頭にきた。手段があったのに、最も痛かった時期に手を打たないとは! 苛めか、恨みでもあるのかと頭にきた。
 この辺りのことは、全然会っていない主治医or執刀医に会ったら訴えるつもりではいる。

 大半の看護婦さんはいい方です。その職業を選ぶだけでも尊敬します。でも、向いていないのでは、と思わせる方も中にはいます。笑わない人です。あくまで事務的に坦々としている人には参ります。こちらがすごく申し訳ない気持ちになってしまって、ストレスになります。
 現在私の担当の方は、間違える、忘れる、こぼす、ひっくりかえす、と、おいおい、の面はありますが、いつもニコニコしている素晴らしい方です。担当でよかったです。手術の日と翌日はお休みでしたし、苦境の時にいらっしゃらなかったのが残念です。最も衰弱していた時は救われましたが。交代制なので仕方ないですね。看護婦さんに多くを求めてしまう患者にも問題ありますし。

 手術後4日を過ぎた頃から、時折咳が出るようになった。これは、手術のために入れたチューブの影響だそうだ(他にも呼吸器の影響はあって、最近、ようやく下唇の腫れがひいた)が、これが目茶苦茶辛い。担当の看護婦さんではないのだけれど、それに対し、抱きつくような仕種をして「看護婦が胸を挟んだらどうかな」と言った方がいて、感動した。その方はすごく小柄で、たとえ彼女が背中を踏みつけたとしても全く無駄だろう。若いせいか、すごく働く、笑顔で働く、天職を見たと感じた。頑張れ!

 まとめに書こうと思っていたのに、気分がいいので書いてしまった。微熱と軽い頭痛だけなのだ。


モーニングセット。顔を拭くタオルと歯を磨く水。おそらく今日まで。


点滴のバルブはずーっと付けっぱなしです。内出血は、仕方ないですね。


朝食。いいかげん飽きたので、食事を載せるのはこれが最後。半分食べました。食欲はあるのに、すぐ満腹になってしまうんです。


午前中はレントゲン。外で孤独に15分くらい待たされました。外来と一緒なので、視線が辛い。


レントゲンは正面とサイドと2枚撮りました。

この後、寝たまま便器を下に入れて大便、してみました。小便をしないように大便だけするのは難しいです。便器については見かけ次第写真撮っておきます。


ついに車椅子が許可に。だけど、かなり辛い。歩行器(写真は後ほど)の方が、腰に負担をかけないで歩けるような気がして楽。ただし、腕力勝負になるけど。
これでトイレに行ったんだけど、便器に移るのに苦戦しまくり。

現在14:30。昼食は2/3食べられました。では、アップロードします。


噂の歩行器。って、誰も噂してませんか。

 結局車椅子には乗らないことにした。
 私のウッキーな頭では、腰に全然よくない上に、歩行のためのリハビリとも何の関係がないものにしか思えないからだ。しかし、尿器(尿瓶ではなく、尿器が名称らしい)を片づけられてしまったので、トイレに行く時には乗るしかない。
 で、何をやっていたかといと、ベッドの手すりを蹴っていたのである。ベッドの三分の一を40度くらいまで起こしてもらい、脚を開いて手すりの垂直のポールを蹴って体を支えるのである。力加減を調節できるし、歩行時の腰への負担に近いものがあると思うのだがどうだろうか。足下はそうしておいて、後は読書かタイプである。
 現在最も痛みの残っている右の太股後ろだが、先生によると、「癒着によるものではないか」とのこと。なんだか全然判らんが、安静にするよりも、動かした方がいいのではないかとの勝手な解釈で、マッサージと静かに動かすことを続けていたら、痛みが軽くなってきた。
 病院としても、何がOKというのではなく、どうすればよいかという指示が欲しい。病院によるリハビリがそのうち始まるのだろうけど。
 現在、ベッド起し90度と、車椅子がOKなのだが、どちらも無視している。すまん。
 そのどちらも、目まい回復にしか役立たないと思うのだ。今朝立つときに最も恐れたのがこれで、絶対起こさないという確信を得るのに10分以上テストしている。倒れたらアウト。頭打って昇天ということも有り得るのだ。(午後、某看護婦さんにその辺を諭されたりした)
 読書の合間に、なるべく早く視線を移したり(首も回して)して回復に努めてきた。もう完ぺきだと自分では思うのだが。(今回、もっとも新鮮だったのがこの「目まい」。勉強になりました)
 現在、最も辛いのが咳。響くし、出る直前にコルセットの胸の部分を緩めないと肋骨がやばそうだ。微熱は相変わらずで、違う種類の薬を、と言っているのだが、実現せず。現在、毎食後4種類の薬を飲んでいるのだが、解熱鎮痛は一種類の薬が兼ねている。頭痛は治まるのだが(本来は腰痛だから出ているらしい。去年から月イチ通院していた時も貰っていたのだが、全然効かないので捨てていた。もったいないので途中で処方せんにしてもらって買わなかったけど。頭痛に効くなら取っておくべきだった)、熱は引かない。「氷まくらで冷やすしかないかねぇ」と看護婦さんに言われ、そうしている。もしかして、冷やしすぎ?

 いやあ、それにしても、活字多いなぁ。

 夕食は全部食べました。
 現在19時。アップロードします。おそらく今日はこれまででしょう。