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デジカメが熱い。 最近のデジカメブームといったらすごい。パソコン系雑誌はこぞってデジカメを取り上げ、いままでそれ系のデジタルアイテムに全く無縁だった一般誌までもがデジカメを取り上げる。インターネットブームは未だ継続中だが、それに勝るとも劣らない勢いなのがデジカメである。
私は毎月マック系の雑誌を数冊講読している(というより、記事かかせていただいたり、拙作ソフトが掲載されたりでここ最近自分で買ったことない)が、どれもデジカメネタはかならずある。

読んでいて思うのは、どの雑誌も他誌との差別化を図って、デジカメの評価やデータ取りに工夫を凝らしている。しかし、あくまでハードの評価中心の内容がおおく、グローバルに分類すればどれも内容にそれほど差はないように思う。

デジカメブームに火を付けたのは、カシオのQV-10であることは誰もが認める事実であるが、ここまでデジカメが、いや、QV-10が大衆化したのは、性能がよかったからでもなく、画質がよかったからでもない。生活に溶け込める要素があったからだと私は思う。

「デジカメがある生活」


これがどういうものなのかをズバっと切る特集なり記事なりに私は出会ったことがない。私のこの文章を偶然読んでいただいたプレス関係のかたに提案しよう。これから書くとしたら、「デジカメがある生活」だ。

ハードのスペック、画質、そんなのは巷に溢れる雑誌や特集本を見れば山ほど載っている。新製品をひたすらおいかけて、プレスリリースするのも大切だと思うし、それは私も知りたい内容だ。

しかし、デジカメが珍しく、パソコンユーザーの中でもパワーユーザーである人達だけのアイテムであった時代はもうとっくに終わっている。
デジカメが市民権を得た今、もっと別の側面から切り込むソフトな読み物があってもいい。

そういう観点からすれば、なにも「デジカメがある生活」を取り上げるのは、パソコン系雑誌に全く限定されない。いや、むしろ、パソコン系とは全然無縁な雑誌が取り上げたほうが面白い内容になるのではないか? 女性向けの雑誌や、主婦向けの雑誌、旅関係の雑誌が取り上げれば、それぞれの観点で「デジカメがある生活」を紹介してくれそうで面白い。

Macintoshユーザーならばご存知だと思うが、アスキーが出版する「月刊マックパワー」。DILBERT も欠かすわけにはいかないが、それよりも私が気になる連載が「掌中の書斎−チョートクのPB旅日記」だ。私はこの連載は第一回目からずーっと拝読させていただいているが、初めて発見した時は非常に感動した。Macintoshの雑誌が、あの田中長徳さんの連載を始めた。実にさりげなく、あるときは RICOH DC-1 をスナップに使い、あるときは M3 だったり、カメラやMacやNeXTや、その他もろもろ・・・・の話題を投げてくれる。Mac雑誌だからといってそれだけでなく、カメラといってもそれだけでない。生活に溶け込んでいるという面では、別にマックパワーでなくても、どんなジャンルの雑誌に忽然と現れても全然おかしくない心地よい文章であると私は思う。

昨今のインターネットブームはご存知の通りである。以前から利用されていたかたがたにとっては迷惑千万であるとは思うが、ここではその件はおいておいて、一般ピーポゥがインターネット世界に大量に流入したきっかけであるWWWについてちょっとヨタってみたい。

今まで全くパソコン通信やネットワークに無縁だった若い女性や若い男性、オッサン、オバサン達がある日突然ホームページを立ちあげることなんか日常茶飯事になっている。デジカメが市民権を得たのに似ていて、今まで全く別の世界でアクティブだった人達が、ある日突然 Web という手段を得て、インターネット上でソフトでラジカルなバイナリーを流している。
しかも、ある日突然 Web という手段を得た、今まで全くパソコン通信やネットワークに無縁だった人々が立ちあげたページというのは、おもしろいページであることが多い。もともと自分と異なる他人の視点というのは面白いものだが、インターネットの大衆化により、自分とは全く異なる視点を持つ人との出会いの機会が確実に増えている。

初めは刺激的ではあるが、一過性のものでなく、パワーを継続維持することはどこの世界でもソレナリの努力と苦労が必要だ。

一過性のブームが去り、安定期に入った時こそ、パブリッシャーの真価が問われるだろう。

JPEG 画像のサイズと輪郭強調の関係

ここをお読みいただいている皆さんの中にもホームページを持っておられるかた、あるいはこれから、ホームページを作ろうと計画されているかたも多いかと思う。最近、ホームページに入れる写真といえば、JPEG フォーマットが極めてメジャーで、事実、写真は JPEG で圧縮保存するのが現状では最適だ。グラフィックのロゴなどは GIF のほうが向いているが。

日本の極めて細い、個人ユーザーのインターネット回線では、データの転送量を少しでも減らしたいのは至上要望であり、現実として、ロードに数分もかかるホームページはよっぽど内容が濃くない限り、参照数も減ってしまうだろう。

そこで、ホームページに載せる JPEG 画像と、輪郭強調の関係について少々お話ししたい。「そんなこたぁ周知の事実だぃ」ってかたは、読まないで結構。

写真1 サイズ:15KB        写真2 サイズ:20KB 

上の2枚の写真は、どちらも同じ圧縮品質で圧縮したJPEGファイルであるが、写真1の画像ファイルは15KB、写真2の画像ファイルは20KBとサイズはずいぶん違う。
写真1は、デジカメRICOH DC-1Sから取り込んだものを縮小/トリミングしただけであるが、写真2は、写真1に輪郭強調処理をかけたものである。

このように、JPEG の圧縮率と、輪郭強調は実に相性のよくない関係にあり、

「輪郭強調するほど、JPEG画像のファイルサイズは大きくなる」

のである。画像のサイズが大きくなればなお、両者の差は広がるだろう。かと言って、私もそうだが写真を愛するものとしては、スキャナから取り込んだ写真の鈍ったエッジは許せないもの。なので、JPEG形式でホームページに登録しようと思う画像には、あまり輪郭強調をかけ過ぎないように心掛けよう、って感じで画像の作成に望むようにしよう。

また、画像を含むホームページのロード時間の体感速度向上のhtml記述法として、img タグにはサイズを明示する、というのもある。width=200 height=150 などの記述であるが、ここのあたりの「初心者向け」how to は、よろずデザイナー川名和子さんのページに詳しいので興味あるかたは、参照して欲しい。
お読みいただきましてありがとうございました。

私の記事を読まれてのご感想ご要望ご質問ご苦情は、青木 康雄までお願いいたします。

インターネット上での出版物に特にテーマもなく連載をいただくっていうのは今回が生まれて初めてです。私の力量の無さから、なんか中途半端な内容になってしまいましたが、一度書いてみてずいぶん雰囲気がつかめました。

次回からは、さらに気合い120%アップでお届けいたしますので、どうかヨロシクお願いいたします。

1996年7月18日
青木 康雄 
(我楽思案)


筆者プロフィール

青木康雄、30歳。

神奈川県横浜市の賃貸マンション在住。

現在サラリーマン。

趣味雑多。

写真は素人。


銀塩カメラはメインがLeica M3(なんて書くと生意気な小僧だけど、自分で気に入っているので仕方がない。ちなみにブランド指向とかそんなんじゃなく、今の時代、気に入るカメラがこれしかないので仕方がない。多分一生使えることを考えれば、安くて素晴らしい製品だ)とCanon AE-1。但し、RICOH DC-1S オーナーになってからは、日常のスナップは完全にデジカメに遷移した。Macintoshユーザーで、Macをこよなく愛す。ComeBackImageというフォトレタッチソフトを作ってる。愛車は90年式ススキジムニー。酒はなんでも可だけど、最近は、ABSOLUT VODKA を冷やしてストレート。ホームページは、http://www.yk.rim.or.jp/~yaoki/。 この度、IPMJスタッフより連載依頼があり、快く引き受けさせていただくことに。
写真は素人のクセにさらに駄文しか書けませんが、どうかよろしくお願いします。