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●超高感度フィルム
 ふつう使うフィルムの感度はISOという単位で表すけど、一般に使われるのはフィルムはISO100〜400の感度が多い。で、超高感度フィルムっていうと、ISO1000以上、ISO1600とかISO3200のフィルムを指すわけ。こういう感度の高いフィルムはどういうシチュエーションで使うかっていうと、とうぜんだけど暗いシーン。で、その上で高速シャッター(1/250秒以上)で写したいときだ。具体的にはスポーツ写真とか、さまざまなステージパフォーマンスなんかのときだね。ほかに、天体撮影に使われることもあるけど、かなり明るい天体の場合だ。暗い天体はもっと特殊なフィルムと特殊な処理をしなければ写らない。なお、超高感度フィルムでカラーはISO3200ぐらいがいまのところ限度だけど、モノクロフィルムだとISOにして数万に現像処理(増感っていう)できるものもある。


写真1 ISO1000の超高感度フィルムを増感処理してISO2000にして撮影した氷上サーカス。暗いステージライトで、高速シャッター(1/500秒)で写したかったからだ。このフィルムはもともと粒子が目立つんだけど、増感のおかげでさらに粒子がザラザラになった。


写真2 室内スポーツで動きを止めて写すには、超高感度フィルムと明るいレンズが必要。そうでないと、ボールの動きをストップさせる1/500秒は切れない。この場合には、ISO3200に増感処理することを前提として撮影した。



●ローアングル撮影
 ローアングルとは低い角度っていうことで、ほんとはジャパニーズ・イングリッシュ。下から上へ見上げるように写すことをローアングル撮影という。ビルや山を写すと自然とローアングルになってしまうが、もっと意図的に写したものを指す。ローアングルで撮影すると、パースペクティブ(遠近感)の関係で、遠くのものはより小さく写るので、上すぼまりの写真になる。その効果をさらに強調するのが広角レンズでローアングル撮影することだ。上すぼまり感がよけいに強調されるので、写真的にはおもしろいわけだね。たとえば、人物を写すと、頭は小さくなり、足は太くなるけど長く写る。6頭身の人が8頭身に写るわけだ。風景、とくに都会の風景をローアングル撮影する場合には、手前にポイントとなるものを置くようにすると効果的だ。なお、ローアングルの反対が「ハイアングル」で、見おろすように撮影すること。


写真3 ステージの上で踊るダンサーたちをローアングル撮影。この場合は28ミリのワイドレンズを使った。


写真4 外国の街角でローアングル撮影。手前の街灯をポイントにして写した。