四方を山に囲まれた、しかし広々としたその高原は、 見渡す限りスポーツ施設ばかりが広がる奇妙な場所。 シーズンオフのそこは、爽やかさと同時に、街から 少し離れた土地と同じ空気を、確かに感じた。 夏や冬には、人々で溢れるであろうそこでは、時間 という距離が、人々を遠ざけて、忘れ去られたまち はずれのような空気が満たされていた。
つかのまの街、つかのまのまちはずれ。