通信環境は?
今回、初めてWinCE2.0機であるカシオペアA-55Vを使用したんだけど、その使い心地には納得するしかない。
とんでもなく馬鹿なIM(IMによって使える言葉が限定されてしまうことを実感)には泣かされたけど、現状では、これしかないのだから仕方ない。心配していた電源の方は、船に乗る度にコンセントから充電させてもらったので、4本持っていった充電池で事足り、一度もアルカリ乾電池を使うことはなかった。
これで、JPEG画像のリサイズが出来るソフトがあれば、最高なのだが。
FTPには、ソリトンシステムズのSolFTPを使用したのだが、どういう訳か、私の環境ではサーバ側のファイル名が正しく表示されない。開発元に問い合わせているのだが、未だに回答は得られていない。ソフトの機能そのものは、まとめてFTP出来ない不便さはあるものの、現状のWinCE用FTPソフトとしてはNo.1だろう。
メーラーは、qmailを使用。ただし、これは大きな添付ファイルを送れない(もしかして私だけ?)ので、受信トレイも使用。
HTMLは、Poket Wordで書いたんだけど、いちいち「全てのファイルを表示」にして開かなければならない不便さは、本当に腹が立つ。しかも、「全てのファイルを表示」メニューを出すにはスクロールさせる必要があり、マイクロソフトの大馬鹿野郎、と、声を大にして叫びたい所だ。(だから嫌いなんだよマイクロソフト)
また、ポケットエクスプローラーでは、DS-8から送った画像が正しく表示されなかった。確認出来ないのは辛い。
PHSは、奄美大島の名瀬と、鹿児島で使用できた。その他の島は、大半の地域で今年から携帯電話が使用できるようになっていた。高台に立つ、DoCoMoのアンテナが眩しい。
ISDN公衆電話については、トカラ列島には全くなし。公衆電話もほとんどなく、あったと思ったらダイヤル式のピンク電話だったりして、留守電を聞くのにも苦労した。ただし、一般回線を借りれればデータの送受信は当然できる。
屋久島、種子島とも、港と役場以外でISDN公衆電話を見掛けることはなかった。
今回、公衆電話経由ではso-netの鹿児島アクセスポイント、PHSでは福岡アクセスポイントを使用したのだが、いずれも一発で繋がり、通信に支障はなかった。
持参した機器について
緊急用にハンディアマチュア無線機を持って行ったのだが、これは役に立ちそうにない。メインチャンネルを聞き続けても、誰も通信などしていないのだ。島内でアマチュア無線のアンテナを見ることはなかった。やはり、携帯電話を準備すべきだろう。
PHSは、使える所が殆どなかったため、持っていった充電器は邪魔なだけだった。
マイクロカセットレコーダーは、結局使わず終いだった。
ストーブ(コンロ)については、予備の燃料1リットルを丁度使い切るところで、心配していた途中補給の必要はなかった。
自転車に付けていたサイクルコンピュータは、もともと調子が悪かったのだが、小宝島で無くしてしまった。距離の計測が出来なくて残念。
リアキャリアは、船に何度も積み降しするうちに曲がってしまい、タイヤに接触しそうになっている。次の旅には使えそうにない。もっとも、自転車そのものも、もう長旅には耐えられないかも知れない。
パンク1回で済んだのは助かったけど、ブレーキのセッティングに時間を取られたこともあった。腕の良い自転車屋に頼まないとねぇ。
宿泊について
テント泊 9日
ユース泊 2日(台風を避けるため)
無人山小屋泊 1日
漁協施設泊 1日
無泊 1日
炊事場、避難壕等でシュラフ泊 8日
この時期はまだ気温が高いので、テント無しでも大丈夫だったと思う。
トカラ列島の旅について
食料の確保。これに尽きる。
とにかく、物がないのだ。特に野菜が売られていることが少ない。缶詰やインスタント食品の価格の高さには驚かされた。私の旅には欠かせないスパゲティを売っている所は少なかった。パンも、船が来る日以外はないので要注意である。
お店は、だいたいどこも朝1時間と、夕方から2時間営業するだけで、しかも、物がない時は開かない。これは、旅人にとっては本当につらい。
民宿はどこも3食付きで5,000円から6,000円くらいだが、宿泊しつつ旅をしているバックパッカーによると、沖縄方面の島に比べて全然料理の質は悪い、とのことだ。
トカラ列島では、ほとんど名物料理というものがなかったし、そもそも食堂がないので外食しようがなかった。
島の子供たちはフレンドリー、というか、好奇心旺盛というか、暇というか、挨拶も含め、よく声をかけられた。その調子で屋久島の子供たちにこちらから挨拶して気まずい沈黙になったことも。
大人の方はと言うと、声を掛けてくれるのは、大半、島外出身者だった。最近島へ移住してきた人、20年以上前に嫁いで来た人、など、など。
島の暮らしや、島に住む人たちについても、様々な興味深い話しが聞けたのだが、ここには記さないことにする。知りたい人は、自ら訪れてみるといい。
旅の途中では、まとめに、あれも書こう、これも書こう、という気になっていたのだが、書き始めると、色々な問題を含んでいることでもあり、簡単には書けなくなってしまった。
島旅は奥が深い。あなたも、ぜひ。