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10月5日 口之島2日目

 起床は9時。結局昨日もなかなか寝付けなかった。
 テントはそのままに荷物を減らし、島内サイクリングに出掛ける。時計周りに一周道路を走るつもりだ。
 ヘリポートなど、あちこち散策しつつ進むと、道路に策がしてあった。すぐ手前に山へ入る道があったのでそちらに進む。詳しい地図が手に入っていないので、よく判らないのだ。
 荒れた砂利道を延々進んでから、道が島で一番高い前岳(628m)を登っていることに気が付いた。その山は、明日登るつもりだったのだ。引き返そうかとも思ったけど、「るるぶ」のちっぽけな地図によると、道は山をまいた所で終わっている。もう少し道が出来ていれば、一周道路に接続する。登山道の入り口も調べる必要があるし。で、進むことに。
 が、結局道は行き止まりだった。すぐ下に一周道路が見えていたのだが、チョン、という感じで道は終わっていた。山頂への登山道も発見出来なかった。目茶目茶ショック! かなり過酷な未舗装路を苦労して登ったというのに。(ちなみに、ランドナーでは無理です。MTBでも経験の浅い人は苦労するでしょう)
 仕方なく引き返し、行き止まりのゲートへ。これ、スライドさせて開ければ済むものだったのだ。放し飼いされている牛用のものなのかも知れない。通りで「進入禁止」などの案内板がないわけだ。
 で、島一周を再開。
 この時すでに気がかりだったのが水。500ccしか持っていなかったのが、すでに半分以下になっている。食料も、魚肉ソーセージとカロリーメイトしかない。
 でも、途中にあるセランマ温泉へ行けば水は補給できると思っていた。
 頻繁に休憩をとり、途中ソーセージとカロリーメイト半分を食べ、牛に行く手を阻まれ睨み合い、カモシカのようなヤギを追いかけ、道が崩れていた所を苦労して渡り(荷物を少しずつ運び、最後に自転車を運んだんだけど目茶苦茶恐かった!)、セランマ温泉へたどり着いたのは14時頃だった。しかも、何たることか、浴場は休みで鍵がかかっていた。窓から岩風呂の浴場が見えてしまうあたり、がっかり度200%増しである。
 残り水は100cc程で、私が朝から採った全水分は600ccである。曇っているとはいえ、汗だくでペダルを漕ぐ身には危険なほど少ない。(急勾配ばかりなのだ)
 温泉施設の脇に小川が流れていたので、飲めないものかと行ってみると、それはお湯であった。しかも、丁度よい湯加減である。
 決めた。入ろう。
 斜面を探してみたのだが、湯船になりそうな淵はなかった。というか、本当にささやかな小川だったのだ。
 しかし、そう簡単にはあきらめない。風呂には10/1に入ったきりなので(3日に海に入った後で冷水のシャワーは浴びたけど、石鹸使わなかったのだ)、いいかげん髪もギトギトなっている。
 空の1.5リットルペットボトルを利用することにする。それに湯を汲み、シャワー代わりにするのだ。
 どーせ誰もいないからと、すっ裸。繰り返し湯を汲み、髪を洗い、体を洗ったのでした。ボディシャンプーがオレンジの香りだったので、花アブが寄ってきて驚いたけど。
 さすが温泉。湯をかぶっただけなのにいつまでもポカポカ。フリチンのままウロウロする。裸で日差し(とはいえ曇天)を浴びるのは気持ちいいは。やみつきになりそう。
 施設はお休みだったけど、縁側があったのでしばしくつろぎ、最後の水を飲む。出発は14:40頃だった。
 また延々アップダウンを繰り返し、水、みずう、とヘロヘロになって集落へ戻ってきたのが16時すぎ。小雨も振り出した。
 しかし! 口之島販売所はやっていない。近くで農作業をしていた人に聞いたら、18時からだという。もう一軒ある食品店も鍵が掛かっていた。
 昨日も買い物をした口之島販売所は、島民が交代で店番をするシステムとのことだ。
 仕方なく、販売所前の蛇口から水を拝借し、喉を潤す。残された食料、カロリーメイト半分と最後のソーセージを食す。ああ、腹減った。テントサイトまで戻ればあるのだが、ヘロヘロに疲れた身で何か作りたくないし、小雨降ってるし、何よりも、テントサイトは急坂の下なのだ。また上がってくるのは御免である。
 時間を潰すために自転車を残して集落を散策した。小雨は降っていたものの、ほてった体をクールダウンするにはいい。
 地図が手に入ると情報を得ていたコミュニティセンターへ行ったのだが、すっごい小さな役立たずの略図がしかもFAXによるコピーで手に入っただけだった。
 あちこち歩きまわり、民家のない所でイタチのような動物にであった。うーむ、戻ったら調べよう。
 歩きまわると言っても集落は狭く、結局販売所前で雨宿り。
 まず、17時頃に店の人が戻って来て、販売所斜め前の店が開いた。行ってみたが物は少ない。「野菜はそれだけで、船がくるまでない」という会話が聞かれた。そこでは明日用の菓子パン2つと缶飲料を買った。
 販売所前で待っていると、前を通るおばちゃんや、向かいに住むおばちゃんから声がかかるので、しばし会話を楽しむ。
 結局、17:40頃に店を開けてくれて、ビールと缶詰などを買い、それを夕食にしたのでした。
 雨は、20時頃やんだが、月は出そうにない。

セランマ温泉にて。かなりバテている