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10月4日 口之島1日目

 今、まさに出港せんとする「としま」船上、PHSより。
 当分リポートは無理でしょう。では、行ってきます。現在くもり。
 と、上の文章をアップロード直後に出港。船員が「なぎだからなぁ」と言っていたのだが、そこは定員248人の村営船。それなりに、おおお、と揺れる。
 話は前後するのだが、昨夜もあまり眠れなかった。テントサイトの公園は、若者達の憩いの場所になっていたようで、しかも、島の若者達はスロースターターばかりだった。テントから出なかったので音から判断するしかないのだが、少なくとも3つのグループが、いずれも23時頃から宴会をスタートさせ、2時半頃まで騒いでいた。
 まぁ、土曜の夜にそんな所へテントを張る私が悪いのだが。
 朝は予定通り5:20起床。外はまだ明るくなっていない。そこへ、「もしもしカメよ」と歌いながら渇歩するおばちゃん登場。もっと寝るつもりでも起こされたでしょうね。
 テントを畳み、顔を洗い、水を補給し、などの朝の支度を整え、10分くらい自転車を走らせて十島村村営船「としま」へ。場所は昨夜確認済みなので問題なし。ただ、タラップが急な上に段差つき、さらには鉄ドアの敷居と、自転車を持ち上げなければならない所がいくつかあり、船員の方に手伝っていただいた。自転車は、屋根のある甲板にロープで簡単に固定。なぎだから平気だそうだ。
 PHSが使えたことを思い出し、慌てて4日目出港の原稿を書きFTP。終わった所で定刻7時、「としま」は数人に見送られて待ち合いすらない岸壁を離れたのでありました。
 天候は曇。朝日は出ず、雲に覆われていて、時折小雨が降った。
 私は屋根のある甲板でパンとお茶(船内に無料である)の朝食を食べた後、2等船室で寝転がりながら原稿を書いた。最初の来港地「宝島」は10:10の予定で、私が降りる「口之島」は18時の予定。十島村有人7島のうち、一番南が宝島、一番北が口之島である。本当に南北に長い村だ。日本一は伊達じゃない。私は今回「平島」を除く6島を訪れる予定だ。
 村営船としまには、ちっぽけな食堂スペースはあるが、自販機のみである。うどんとか、タコ焼きとか、カップ麺。ビールにジュース。某船とは違い、船内だからと言って割り増しにはなっていない。お湯、お茶は無料だし、電子レンジもあるので食料は持ち込んだ方がよいだろう。ただし、揺れても平気なものに限る。
 結局1時間くらい寝た。
 としまは、各島々に短時間づつ停泊して進む。その度に写真を撮る。天候悪化その他の理由により来れなくなるかも知れないからだ。停泊はほんとに短時間で、時刻表などおかまいなし。荷下ろし荷積みが終わったらさっさと出港してしまう。18時到着予定の口之島にも17時頃着いて、あっという間に行ってしまった。
 また話は前後するけど、昼食は早目の時間に自販機のうどんを食べた。350円也。冷凍麺に熱湯を注ぎ、さらにレンジで2分半。なかなかうまかった。やるな加ト吉。
 で、その後甲板へ上がってみると、あれ? イルカ、って感じで群が跳ねてるじゃありませんか。今イルカが横にいます、とか放送してくれるサービスはないらしい。もっとも、全乗客20人くらいだし、地元民がほとんどだから仕方ないか。
 イルカは、船に並走していたわけではなくて、その場に留まって跳ねていたようで、カメラ! と思っている間に遠ざかってしまいました。一応撮ったけど点だろうなぁ。
 それは悪石島入港前のことで、その後は、また来ないかなぁ、とイルカ待ちのためだいたい甲板にいた。後方の屋根のある部分。しかし、飛び魚ばかりでイルカは無し。まぁ、それもいいけど。
 口之島のひとつ手前、中之島からキャンパーの女の子が乗ってきたので情報収集。食料品店の有無などを聞いた。彼女は鹿児島大学の学生だそうで、鳥を見に行っていたとのこと。珍しいのがいるそうな。カツオ漁らしい船の近くを通りかかると、鳥が沢山群れており、早速双眼鏡を出しながら、あれが何で、あれが、と解説してくれたのだが、すまぬ、奇麗さっぱり忘れてしまった。アホウドリの話題で、ちと盛り上がる。(私は見たことあるんだよ、いいでしょ)
 で、見送られて口之島に上陸。ここは面積13平方キロで人口169人。(ちなみに、奄美大島は720平方キロに7万人)
 船が行ってしまうと、港にはだぁれもいなくなってしまった。集落は峠の反対側なので頑張って越える。港から夕焼けを見たい所だったのだが。
 食料品店で少々買い物をし(キャッシュレジスターすらなく、一品一品手書きの帳簿を付けていた。高目だけど品ぞろえはまあまあ)、テントサイトを探す。
 天気はいいけど風が強い。陽も暮れた。
 農道で4人のおばちゃんに出くわす。テントサイトを聞いてみた。おばちゃんも風を心配してくれる。
 案内版であたりをつけておいた「神社はどうですか?」と問うと、「あそこならいい。神様も守ってくれるし」
 決まりである。
 行ってみると森に覆われていて風は来ないのだが、覆われ過ぎてて暗いし、ジメジメだし、祠が墓みたいで境内はやめることにした。でも神様には守られたいので近くの農道脇にテントを張った。風は完璧には遮られていないけど、空が広い。やがて満月に近い月が出て、ヘッドランプいらずに。
 またまたインスタントカレーに缶詰にスープに缶ビールな夕食なのでありました。
 その後原稿を書いたけど、アップロードするすべがありません。携帯電話なら使えるらしいんだけど。

今回散策する予定のない平島に停泊中のとしま。平島は2平方キロに84人。平家伝説の島