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まとめ

費用
 椎間板ヘルニアの手術その他にかかる費用は、東京医科大学病院に36日間入院したとして、438,720円です。高いと思いますか?
 これには、突発性難聴のために耳鼻科にかかった費用や、蕁麻疹のために皮膚科にかかった費用を含んでいますが、通常入院してから行う筋電図検査の費用は含まれていませんし(入院期間短縮のために前もって検査した)、通院中に撮影したMRIの費用も含まれていません。総額45万円前後といったところでしょうか。
 私の場合はダブルヘルニアで、手術としてはヘルニア2個所の除去と、骨盤から骨を削って移植したりもしていますので、単純ヘルニアだったらもっと安いかも知れません。入院期間は、ダブルヘルニアにしては最も短い部類に入るそうで、2ヶ月かかる人もいるそうです。
 費用は、退院時に窓口に一括払いするのですが、私の場合、先方のミスで、後日9,000円を追加で払うことになっています。なんでも、手術中に電極を使った云々の費用を請求し忘れたのだとか。
 この他に、装具(コルセット)代42,281円がありますが、これは、証明書と領収書を持って役所へ行けば払ってもらえるそうです。
 他には、リポートの中に載せた下着代やコインランドリー代等がありますが、まぁ、たいした金額ではないのでよしとしましょう。結局追加で買ったT字帯2枚は使わず仕舞いでした。欲しい方があればプレゼントしますが。

入院までの経過をもう少し
 腰に違和感を感じるようになったのは10年以上前で、9年前に、初めて医者にかかっている。
 症状は、朝起きた直後が最も腰が痛く、時間の経過と共に解消していくというもの。夕方は楽なのだが、就寝時、すぐに寝れられればよいのだが、横になったまま時間が経過すると痛みが増し、寝るのが困難になる程だった。右足の筋が張ったような症状は、軽いながらも、この時すでにあった。
 当時、栃木県矢板市に住んでいて、小さな診療所で診察を受けた。レントゲンを撮っただけだったが、脊椎の間隔が違う個所を指摘され、椎間板ヘルニアとは言われなかったものの、「10年くらいしたら、もしかしたら手術になるかもね」と言われた。
 結局湿布薬をもらっただけだったと思う。
 症状は一進一退という感じで、一週間痛むと、次の3ヶ月は痛まない、というような感じだった。その痛まない期間がだんだん短くなっていくのだが。
 痛みそのものが変化し、うげげ、と痛いというよりは、なんだか痛い、という症状になってきた。そうすると、痛み慣れしてしまうのだ。
 それでも、7年くらい前に、車から降りることも困難になったので、電気針の治療に行ったことがある。これは、まともに歩けなかったのに、治療後はなんともなくなる、というくらい効果を上げるのだが、保険がきかなくて高いし、治療後3日もするともとに戻ってしまうので、2回受けただけでやめた。
 市販の腰痛薬(腰痛パテックスだったったっけか)がそこそこ効いたので、たまに使用するようになった。
 医者が嫌いということもあって、腰痛で診察を受けることはなかった。
 痛みや、それが周期的、というのに慣れてしまった、ということもある。
 その頃、時々草野球で投げていたし、MTBに凝って山を駆け回っていた。
 その後、会社を辞め、国民健康保険にも入らなかった時期が続き、医者どころではなくなる。
 腰、脚は、周期的な痛みに落ち着く。痛い時でも、負荷をかけ続けると、やがて痛みが和らいでくるのだ。だから、荷物を担いで登山なども可能だった。
 こりゃ駄目かな、と思ったのが昨年末あたりで、国民健康保険にも、生命保険(入院でも金が出るやつ)にも入っていたので、本格的に医者にかかることにする。脚がひどくなって、上がらなくなりつつあったのだ。
 暇な冬の間に直せれば、というのもあった。
 で、'97年12月5日に、別件で受診したこともあり、近くということで東京医科大学病院の整形外科を受診した。この時、腰には全く異常がなく(ここ数年は異常があっても軽く、主に脚が痛んだ)、右脚と、右のお尻の下の方の痛みで受診したのだ。「腰が悪い」と言われても、なかなか信用せず、脚のレントゲンは撮らないんですか?と、詰め寄ったりもしていた。
 レントゲンで脊椎の変形が確認されたが(ヘルニアは全く写らない)、歩けるし(痛いんだけど)、走れと言われれば走れる、などと私が語っていたせいか、湿布と薬と腰痛体操のパンフレットを処方された。「様子を見ましょう」ということで、一ヶ月後に再受診することになった。
 腰痛体操は、そんなことができる状態ではなかったのでやらず、湿布と薬は全く効果がなかった。その後、効果のない薬などいらない、と、飲まなかったり受け取り拒否したりすることとなる。
 1月に受診した際、MRI(磁気で断層写真を撮る装置)にかかって下さい、ということになり、別の病院で撮った。1万円以上とられたような気がする。このMRI、40分も電子レンジ状態で、絶対体に悪いと思う。なぜか突然汗が噴きだしてきたりして、かなり不気味。ただ、画像は驚くほど鮮明に写っている。素人目にも、なんかやばそうだ。
 その写真を持って東京医科大学病院にかかると、「ヘルニアが2個所あって(下がひどく上が軽かった。その後の筋電図検査等でその上にも軽度の異常が確認されるが、今回は未処置)、腰痛体操のレベルでもないね」ということになるが、取り合えず生活出来ているので、経過をみましょう、ということになり、2月の受診へ。
 2月の受診。なんの変化もなし。
 3月の受診。ひどくなってきていて、脚が痛くて寝にくい状態になっていた。どういう訳か、腰の痛みはない。
 ルートブロックをやってみましょう、ということになり、多摩丘陵病院へ。そこは、たまたま担当の先生がそちらも診ている病院で、「じゃあ明日の土曜日に」ということになり、治療となった。
 この時、説明不足から、そのルートブロックというのがどのような治療か理解しておらず、混乱をきたした。
 多摩丘陵病院へ行くと、受付で「部屋はおじいさん達ばかりですけどいいですよね?」と言われた。は? である。なんと、一週間入院、ということになっていたのだ。翌日仕事があったりしたので、それは拒否し、「歩けるようだったら帰っていいよ」ということで、治療をすることになった。
 腰に針を刺す、ということしか聞いておらず、診察台にうつ伏せに括り付けられてから、これはいったい、ということになり、説明を受ける。説明する方も、「何で聞かされてないの?」という感じだった。
 ルートブロックとは、腰の神経に針を刺し、脚に走る痛みが、現在症状として出ている痛みと同じかどうか調べ、そこに薬を注入するというもの。これ、無茶苦茶痛いです。こんな痛いことはない! という感じで叫びます。「ここかな? ここかな?」という感じで、何回も針を刺すんだけど、刺すたびに、脚に激痛が走る。「ここかな?」と言われても、すでに痛いのだから、何だかよく判らん。そこだと思う! ということで、薬を注入。痛みは嘘のように引いていく。「もう一ケ所上も」(ダブルヘルニアなので)、と言われたのだが、勘弁してくれ、と、逃げる。
 薬を注入したせいで右脚が全く駄目で、歩くなんてとんでもない状態。12時頃ルートブロックし、歩けるようなったのは16時をすぎてからだった。それまで診察室の片隅のベッドで就寝。
 まだ麻酔が効いている時に先生が様子を見に来て、その時はそれまで上がらなかった脚が上がり(寝た状態で持ち上げるのだが、それまでは痛みと張りのせいで、途中で身体がひねる方向に動いてしまっていた)、直ったかも、と、期待させる。痛い思いをした甲斐があった、と喜びも束の間。麻酔が完全に切れたら、全くもとの状態に戻り、気落ちして、帰り一時間以上の道程をとぼとぼと帰ったのでした。
 ルートブロックが不発に終わり、いよいよ手術か、ということになる。ただ、全く生活が出来ない訳ではないし、先生の方では強くは薦めない、とのこと。あくまで判断はこちら。
 4月初めの段階で、入院の申込をしても5月初旬しか入院できない、と聞かされる。多摩丘陵病院なら入院できたのだが、遠くてやだ。5月24日に友人の結婚式があり、スピーチを頼まれていたので、その後、25日の入院希望で申請書を出した。
 結局、入院可能の知らせを受けたのは22日で、26日からの入院に決まった。
 その後の経過は、リポートの通りである。

現状
 腰もつらいけど、コルセットもつらい。暑いのだ。
 コルセットは、寝るときやじっとしている時は外していいのだが、結構怖い。自宅でソファに座っている時は外すのだが、立ち上がるたびに付け直していて面倒。汗もかく。夏は暑いもの、と、エアコンはほとんど使わないひとだったのだが、今年は身体の消耗を考えて多用することになりそう。すでにがんがん使ってる。
 予想された事だけど、ユニットバスでのシャワーもつらい。もともと一日おきくらいしか浴びない面倒くさがり屋なのだが、二日おきにしたろか、とか思ってしまう。
 食事は、骨のためにもカルシウム! で、牛乳、飲んでます。つい「カルシウムローディングウォーター」買っちゃったりして。
 手術前にあった脚の痛みは、少し残っている。
 左脚の左脇のお尻の下辺りの部位が、手のひらくらいの大きさで無感覚になっているのだが、それが回復する傾向はない。手術による後遺症、ということになるのだろう。関係ない所だからいいけどね。
 足の爪、看護婦さんに切ってもらって退院すればよかった。なんとか切れたけど。

これから
 次の予定は、7月17日にレントゲンと診察。ほんとは、皮膚科と耳鼻科の診察予定もあるんだけど、ぶっちぎる予定。
 定期的に診察を受けて経過を追っていくことになっている。
 現在使用しているハードタイプのコルセットは月末くらいまでの予定で、その後はソフトタイプのコルセットに変えてさらに一ヶ月の予定。秋までは自重するように申し渡されている。
 このあたりの続報は、メッセージボードにでも書くかな。
 リポートは以上です。
 入院、物心ついてからは初めての経験で、色々勉強になりました。もうしたくありませんが。
 唯一の心残りは、看護婦さんにデートの約束をとりつけられなかったことでしょうか。