「クジラに会いに行く」という言葉がある。
「クジラに会うと涙がでる」ひとがいるという話を読んだこともある。
しかし、ホエールウォッチング。
ぼくらは、見物して来ただけである。
激しく揺れる小舟のせいだったかも知れない。
しかし、チャーターした漁船の舳先に立ち(もちろん、放り出されないように手すりにしがみついているのだが)、クジラを追い掛ける行為は、おそらく、サバンナでシマウマやアフリカ象を追い回すのと同じことなのだろう。
残念ながら、感動するには至らなかった。Kiyomi.Fは「きゃあきゃあ」騒いでいたが、ただ騒いでいたようである。
うむむ。
ぼくが海のない所で育ったせい?(長良川で河童に会ったら感動するだろうか?)
ぼくにとってのクジラとは、給食のおかずにすぎないのかも知れない。
小笠原を出港した客船オリエントビーナスは、約10分後、クジラの群れに遭遇した。
ツアコンに薦められて、ホエールウォッチング船乗船を断念した(悪条件による)乗客たちは大喜びだったし、石を投げれば届きそうな距離でジャンプするクジラに、船員すら驚いていた。(大型船がクジラに近づくのは禁止されているが、進路にたまたまいた、ということなら問題ないらしい)
その後、日暮れ近くまで、風の吹き荒れる甲板で、ずっとクジラの姿を探していた女性がいたことを、ぼくは知っている。
彼女は会ったのだろうか?
以下の3枚およびQTムービーは、Hi8よりキャプチャしました。
クジラのしっぽ。
クジラのヒレ。
荒れる海にはウォッチ船。